ミラの減光 2011年10月3日〜12月28日
くじら座の変光星ミラ。ミラとは「不思議なもの」という意味で、昔から明るさの変わる不思議な星として知られていたようです。今では自動車の名前にもなっていますね。
ミラは膨らんだり縮んだりしていて、縮むと圧力が高まって高温になり明るさを増す脈動変光星で、約332日周期で2等台から10等台まで(3等台〜9等台との説もあり)の変光を繰り返しているのだそうです。
今まで、その名は知っていても、くじら座自体が地味な星座であり、ミラがどこにあるのかさえ知りませんでしたが、2011年の秋に、さるホームページでミラが明るくなっている事を知ったので、写真に撮ってみようかと思い立ちました。
幸い木星が近くにあるので、これを目安に広角レンズで狙えば、大体視野に入っているだろうという安易な方法で、お仕事帰りに固定撮影を続けたものを並べてみました。
ときどき、はしっこが切れている写真がありますが、それは上記のような安易な撮影態度によって、目標が写野の隅になってしまった事によるものであります。
撮影日の間隔も一定ではなくて相当なばらつきがあり、撮影条件もその日の空や光害の状態でアバウトに変わっているうえに、ピントも大甘で、科学的データとしては問題が山積です。
かつて、大学のクラブで「全員で変光星の観測をする」といわれ、光度の決め方も教えていただいたのですが、今、この写真を使ってそれを実行する能力も気力もなく、まあ、だんだん暗くなっていくことがわかっていただければと言うことで・・・・どこまでも安易なこの姿勢・・・子供の自由研究の方がしっかりしているぞ!光度曲線ぐらい作ってみろ・・・よ!?
なお星図によれば、くじら座αとミラの真ん中あたりにあるδ星も変光星のようですが、今回の撮影期間中に大きく光度を変えることはなかったようです。
考察と言うほどのものではありませんが・・・
時 期 | ミ ラ の 明 る さ |
10月上旬 | α星より明るい |
10月中旬 | α星と同じくらい |
10月下旬〜11月上旬 | γ星・δ星と同じくらい(11月6日はやや盛り返したか?) |
11月中〜11月下旬 | γ星・δ星より暗くなる |
12月 | かろうじて写真で存在が確認できる程度に |
たしかにミラは変光星でした。
この後も、ミラの位置を確認することもしないまま、適当にカメラを向けてのいい加減な撮影を、2012年の2月ごろまで続けましたが、ミラがかなり暗くなったのと、星座が西に移って高度も低くなり、光害の影響も大きくなったことから、紹介するのは2011年の年末分までとさせていただきました。
次の秋にはまた、明るくなったミラがミラれますでしょうか。(こんなことを言いたくて、この企画を立てたのかね?ガミラスに下品な男は不要だ!)