2009722 トカラ列島 宝島
旅のアルバム(8)
トビウオを数匹見たころに、不意に船の汽笛が鳴り響いた。入港を告げる汽笛である。
今まで真っ暗だった船の行く手に、いくつかの小さな光がともってゆく。
あそこが港に違いない。「としま」の操舵室の左右にある探照灯に灯が入る。
見張りの船員が探照灯を向けた先に、港の入り口を守る突堤が照らし出された。
突堤は左右から突き出していて、その間はかなり狭い水路である。これは難所だ。
ここを抜けて、我々はいよいよ前籠(まえごもり)漁港に突入するのである。
フェリー「としま」の後部甲板
船室内の様子。毛布にトカラのロゴマーク入り。皆さん、下船の準備中。
午後9時、フェリー「としま」は無事に宝島・前籠漁港に接岸した。
(前籠漁港の岸壁に出迎えてくれた島の方々とツアースタッフ。
手前は「としま」のデッキ通路の屋根。)
私はついにトカラ列島宝島に第一歩をしるすことができた。
日食を見たいと思い立ってからここまでの道のりを思うと、感無量である。
フェリー「としま」は絶海の孤島の闇を背景に、通路や窓の明かりで
満艦飾、それが水面に映って、とても華やかであった。
「としま」の諸君、「としま」の諸君、艦長の沖田だ。
我々はついに、宝島へ来た!
見たまえ、今、諸君の目の前に宝島がある。
この機会に、艦長として諸君に一言申し上げたい。
「ありがとう」・・・以上だ!
フェリー「としま」は今来た道を引き返して、明日の早朝に再び
奄美から出港する。本当にご苦労様な事だ。
向こうに、宝島名物、壁画が見える。
ツアー客は、広場に集まれと言われ、コンテナの上のスタッフから
トイレの説明を受ける。島では、特殊なトイレを使う。
「大小を、固めて密封90秒!」
あこがれの宝島に着いて、満悦至極